大阪市長の品格、大阪市民の品格

一 市長の品格、市民の品格
 橋下徹は、従軍慰安婦は必要だと言うことが、人気が出ると思ったらしい。人気目当てに言うのも出鱈目だ。橋下は、大阪市民や大阪府民を、よほどエロ惚けだと思っているのだろう。
 橋下は、在日米軍に風俗業を利用してくれと言ったことで「国際感覚がなかった」と言っている。無いのは最低の常識、最低の倫理がないのである。日本では、売春が禁止されていないと思っているのか。
 大阪弁護士会は、橋下徹がまだ弁護士登録しているのだったら、退会勧告処分にすべきである。
 普通の感覚の人なら、とっくに身を退いている。大阪のイメージはさらに下落した。

二 懸念すること
 懸念することがある。去年の10月に『週刊朝日』が佐野眞一の「ハシシタ・奴の本性」という記事を載せた。週刊朝日編集長の被差別部落に対する認識から出た判断だ。橋下徹被差別部落と関係あることを話題にした卑しい感覚だ。
 その意味では、橋下が、従軍慰安婦制度を肯定することが人気上昇に繋がると読んだのだろう。つまり、卑しいことで共感を呼ぼうという卑しい思惑だ。卑しいところでの共通感覚を求めるところは、『週刊朝日』の元編集長や佐野と橋下は、実は同じだ。
週刊朝日』の記事が、けしからん、許し難いと思ったのは、橋下の卑しさを被差別部落に結びつけようとしたことである。
 ところが、『週刊朝日』らの謝罪文は、橋下に迷惑かけたということで謝っていたようであった。迷惑をかけてのは、被差別部落の人たちに対してである。橋下が下品なのは、被差別部落で育ったことによるものといわんばかりであった。どれほど偏見を増長したか、解放運動の妨げなったか、「橋下に迷惑をかけた」などと言う『週刊朝日』も佐野眞一も判ってはいないのだろう。
 「国際感覚が無かった」という橋下は、慰みものとしての女性の存在が制度化されているのは、日本では当然だというのか。バカもやすみやすみ言え!
 それが日本だというのか。劣情を肯定すれば、日本では人気をとれると思っているのだろうか。
 懸念するのは、そういう下劣さと、被差別部落と連想されてしまわないかということである。被差別部落を意識する人なら、そういうことは、絶対無いと言い得る。
 自分たちは、恥になるようなこと、差別を増長するようなことは、自分たちのプライドを汚すようなことは絶対にしないようにと思っているからである。そのプライドを失ったら運動など出来ないからである。
 その意味では、橋下は、絶対に被差別部落とは無縁だろう。だから、プライドとか見識とか、一切そのようなことが判らず、「金」しかないのである。

三 根本的に倫理観を欠如した橋下徹の存在が……
 橋下はそのように、被差別部落の差別からの解放を願うプライドの高い人とは無縁の存在だが、目に余る橋下徹の品性欠如は、佐野や『週刊朝日』のゴシップ記事の例にも顕れたように、被差別部落との連想を人々に与えかねない。つまり、橋下徹という存在は、日夜、誤解を伴って「偏見」を増幅させているのである。
 差別からの解放を心底願う人々にとって、このような迷妄は、なんとしても許すことはできないものである筈である。橋下徹
国も価値観も違う他国への話の仕方として不適切だった」(毎日新聞5月16日大阪夕刊)と言っている。人間に対する考え、女性に対する考えが、国によって違ったら大問題ではないか。
 前々から言われていることだが、「弁護士」でもある橋下徹は、法律や基本的人権についての認識について重大な誤りをしているようである。