NHK-NEWS-9大越健介、小沢無罪判決ニュースでも露呈したコメンテーター不適格 ジャーナリストなら、リンチ同然の検察審査会の強制起訴制度を問題にしろ

 4月26日、東京地裁は、小沢一郎に無罪判決を言い渡した。検察庁が証拠がないので起訴しなかった事件である。検察審査会の強制起訴なる、極めて不適切な合法手続きで裁判になった事件である。その検察審査会では、起訴するように活発に動いた愚劣な弁護士(吉田繁実弁護士)が、その愚行を朝日新聞(2011月10月5日の34面)でわざわざ「自白」していた。古代から、例えばハムラビ王の時代、楔形文字で書かれた法典に、死刑にあたる刑で告訴して、立証できなかったものは、死罪にあたるとある。弁護士吉田繁実は、民意だ、民意だと犯罪を立証できなかった小沢を裁判にかけた自分の責任をどう認識しているのか。こんなインチキ弁護士を押し立てた朝日新聞は、関東軍満州事変をバックアップした時代にもどったようだ。
 26日夜、NHK総合テレビニュース9で、おそらく原稿にあったのだと思うのだが、女性アナウンサーは、小沢元代表に対する判決は無罪となった、「だが……」と思わせぶりな言い方を止めなかった。
 この女性アナウンサーも、最低に近いが、大越健介に至っては、ちょっと度し難い、「かつては、プロの検察官が、起訴をするかどうかを決めていたのですが、今は市民の感覚で起訴をするようになったのに……」と言った。私の記憶に少々言葉のずれ(例えば、感覚ではなく感情だったとか)はあるかもしれないが、たしかにそう言った。NHKの9時のニュース・キャスターが、とんでもないことを言っているな、という思いだった。感覚で裁判にかけられたら堪らんじゃないか。ファシストが活躍する時期はこういうふうになるのか、と想像した。実際、多くの新聞も、疑惑は晴れないとか、そんなことを書いている。なかでも朝日が一番ひどい。大越健介朝日新聞の記者も、裁判についての最も基礎的な常識が欠落している。そんな非常識で、テレビ放送で喋ったり、新聞記事を書いているのは、戦前の日本の新聞以下だ。大越健介は、いかにも、もっともらしく、偉そうに言う。本当に、「市民」「感覚」で、起訴するのがよいと思っているようである。だったら、大越は、とんでもバカ思考の持ち主だ。検察官が起訴するのは、公判にかけるだけの証拠があり、公判にかけるだけの意義があると判断するからで、そこは、人権にとっていちばん危ういところなのだ。大越に、朝日の記者にジャーナリストとしての矜持がわずかでもあるのなら、検察審査会の強制起訴の問題をきちんと書いて語ってみろ。今、日本の司法制度は、世界の笑いものになっているのを自覚しろ。法律家にも責任があるが、ジャーナリストの責任も大きい。
 大越健介は、東大野球部のレギュラーだったことが自慢のようで、スポーツ・ニュースでも、見苦しくはしゃいでいる。誰かが、健介は、スポーツ・ニュース担当になって、日ハムの斎藤佑樹のおっかけでもしていろ、と書いていた。でも勘違いしてもらっては困る。健介など、東大野球部だからレギュラーなので、分かったふうなことを言えたレベルではない。ただ、東大の弱小バックに東京6大学で8勝もしたらしい。ソフトバンク・ホークスの代表として、日本一チームをがたがたにして更迭された小林至は先輩か後輩か、でも小林は、一応プロに在籍したことがある。でもその程度だ。分かったふうなことを言うな。まして、政治や司法の問題については、不勉強では困る。「維新の会」などが活気づきはじめたファシズムの雰囲気に近い時代に似合う言い方だと、自己分析できないと困る。テレビでニュースを伝える仕事をするものとしては、相方の女性アナウンサーを大きく越えて、悪い。