浅田真央と森喜朗

1 レイプを犯罪だと思っていない森喜朗とオリンピック憲章を知らない橋本聖子
 森喜朗という元総理がいる。昔風の政治家なのだろうか。ど迫力で、無教養で……、しかし、無教養というのは、今の政治家の方がひどいのかも知れないが、森は、総理をしていたころもとんでもなく低劣で、不人気で、そのことが、日本にとって禍根になる小泉内閣出現の「バネ」になってしまった。
 辞めてからも、学生のレイプ事件か何かで、レイプするようなのは元気があって良いんだとか言って、田原総一朗が見かねて注意したほどだ。その森の隣に座ってぼうっとしていたのが、今度のソチ五輪の選手団長の橋本聖子だった。田原が「ちょっと橋本さんよ、女性として、黙ってないで……」と言ったが、橋本聖子は何の態度もとれず、何の発言もできなかった。ひょっとしたら、田原総一朗が問題にしたことを、森喜朗と同じ感覚で気にしていなかったのかも知れない。
 日刊ゲンダイ(2月21日)は、………(浅田真央をダメにした元凶の1人が)日本選手団団長の橋本聖子だ。出発前から「金5個を含むメダル10個を取って帰る」と、威勢よくぶち上げていた。安倍首相と同じ町村派に属す自民党議員であり、「ソチ五輪で活躍して2020年東京五輪につなげよう」とゲキを飛ばしたのだ。……とし、……だがIOC憲章には「いかなる国別の世界ランキング表も作成してはならない」(第57条)とある。五輪は平和と友好が目的であって、国別のメダル争いではない。決してナショナリズムを煽るようなことはしてはならないと厳に戒めている。そもそも五輪選手でもあった橋本団長は、そのことを十分に知っているはずで、選手団団長ならIOCの精神を一番尊重しなければいけない立場にある。……と述べる。
 橋本聖子が「その(メダル国別ランキング表をつくってはならない)ことを十分に知っているはず」と書いているが、本当に知っていたら、言えない筈だ。橋本は、そんなことは知らないのだ、聞いたことはあったかも知れないが、理解などしていないのである。率直に言って低脳団長で、森喜朗の脳みそと同じなのである。

2 元柔道ゴールドメダリストのレイプ事件
 元ゴールドメダリストコーチ(特任教授)の女子柔道部員に対するレイプ事件があった。裁判で合意だったとか言っているそうである。刑事事件のことについて、新聞などの情報だけで、とやかく言うのは問題であるが、強姦ではない、合意の行為だとか言っているとしたら、もうどうしようもない。でっちあげだと主張するのなら、慎重に検証しなければならないと思うが、未成年者に悪酔いするほど飲ませて、その上、大学の教員として性行為をしているのである。愚かな男である。
 この男は、森喜朗とダブってくる。その森喜朗が、東京オリンピック開催の主要な地位につくそうである。

3 浅田真央は大事なときに転ぶか?
 浅田真央は、荒川静香トリノオリンピックで優勝したシーズンの全日本チャンピオンだった。年齢規定でオリンピックには出場できなかった。その後、低迷した印象は、体の成長などがあったからであろう。それでも、年をおって成長してきたのは、インタビューの変化にもあらわれている。
 バンクーバーでは、まだ成長途上でかならずしも好調でなかったにも係わらず、また直前のキム・ヨナの高得点にもかかわらず、印象的な演技を披露し二位につけた。
 森の記憶の「大事なときには転ぶ」という印象とは逆に、浅田真央は、大事なときにはかならず、印象的に締め括りをする人だという思いがある。
 ソチ・オリンピックの浅田のフリーの演技に、鈴木明子は「鳥肌だった」と言っていた。素直に受けとめられる鈴木明子は、それだでの実力があるからだろう。また、鈴木をそう言わせる浅田真央は、凄い。

4 反省などできない森喜朗、本当に反省しているのなら、東京オリンピック関係の職を辞せ!
 森喜朗の、トンチンカンな混乱した記憶による失礼な発言を、浅田真央は「森さんも後で少し反省しているのではないか……」と笑ってかわしていたが、あほうな森喜朗は、反省できるだけの記憶力があるかどうか、反省できるだけの能力があるかどうか疑問である。
 本当に反省しているのなら、2020年の東京オリンピックに関係する職は辞退すべきだろう。